2010-09-23

シュリ


《義兄弟》 がおもしろかったので、朝鮮半島の南北分断をテーマとした映画を2本見てみたうちの1本、《シュリ》 についてです。


《シュリ 쉬리 》

監督 : カン・ジェギュ

キャスト : ハン・ソッキュ (ユ・ジョンウォン / OP情報部室長)、チェ・ミンシク (パク・ムヨン / 第8特殊部隊隊長 )、キム・ユンジン (ジョンウォンの婚約者 / 現在のイ・バンヒ)、ソン・ガンホ (ジョンウォンの相棒)

公開 : 1999年2月13日
ジャンル : ドラマ、アクション
上映時間 : 124分





<シュリ>とは南北朝鮮の国境に流れる川に棲む朝鮮固有種の淡水魚のことで、南北朝鮮の統一と自由の象徴として、映画では北朝鮮工作員グループの作戦名に使われておりますが、シュリに限らずこの映画では観賞魚キッシンググラミーもハンドルネームに使われていたり、ともかくお魚が重要な役割を担っておりました。

秘密情報機関OPの特殊要員=ハン・ソッキュシとソン・ガンホシ、対、北朝鮮特殊8軍団の工作員たち=チェ・ミンシクシ等との死闘をラブストーリーに仕立てた名作、ということで、韓流ブーム以前に日本でヒットした初の韓国映画だそうですが、ハン・ソッキュシが渋谷公会堂 (懐かしいひびき) で舞台挨拶されたとか。


暗殺事件にはじまる銃撃戦、アクション、特殊撮影+涙を誘う場面、と見所も沢山で、特に
韓国と北朝鮮両首脳が列席する、サッカー南北交流試合の華やかな舞台の裏での盛り上がり=北側に奪われて試合場に仕掛けられた、驚異的な破壊力を持つ液体爆弾CTXを巡ってのクライマックス、ここは息詰まるよう。


この映画は豪華なキャスティング、有名な男優さん方の競演で、ハン・ソッキュシは 《白夜行》 で知るのみでしたが(おともだち有難う)、普通の感じが却って得難く素敵で、ソン・ガンホシはお顔も演技もお若く、チェ・ミンシクシはルックスのインパクトと相俟って最も印象が濃かったです。


ヒロインのキム・ユンジンさんはシュリで初めて知りましたが、北の凄腕スナイバーと南でのソッキュシの恋人、という2つの人格の女性を堂々と演じて男優陣に引けを取らぬ演技力でしたが、複雑な女心が垣間見られるエピソードには涙が出ました。

済州の白いベンチ (有名だそう) でのエピローグではソッキュシに、いくつもの人格を持つギリシャ神話の9頭のヒドラに譬えられておりましたが、クールに終わろうとすればエピローグはなくても?

キム・ユンジンさんはアメリカの俳優エージェントと契約し­た韓国俳優第一号で、米ABCドラマ に抜擢されて 《LOSTシーズン1~6》 に出演中の女優さんだそうで、昔ですけど哀川翔シとの共演歴アリ、近作を拝見したいです。



仲の良い同僚をもスパイかと疑わなければならない秘密情報機関の要員たち、そして 「国家統一万歳」 を合い言葉のように叫ぶ北の工作員たちでしたが、南北の統一を遠いことのように思わせる、切ない悲恋の物語でした。

他には、秘密情報機関にコネ入社のアヤシイ御仁=コ・ジョンソク (ユン・ジュンサンシ演ズル)、この方の最後の意外な活躍?がおもしろかったデス☆



ここで本論とは直接には関係ないことですが、《シュリ》 を見るきっかけとなった 《義兄弟》 のジャパンプレミア・記者会見での、カン・ドンウォンシの未掲載の写真です。


そしてドンウォンシ繋がりで、おともだちからの嬉しいプレゼントです~ありがとうございました♪



キム・ジョンファさんと一緒、ということはニューノンの頃かな、それとも1%の恋人(ドラマは未見です)の頃でしょうか →☆




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2 comments:

きぃくん said...

ご連絡ありがとうございます。

シュリは魚の名前なんですね~(@@)
韓流ブーム前に日本で人気だったと言うことは本当に良い映画なんでしょうね。
政治的な話は興味ないのですが、ちょっと興味を持ちました。

ドンウォンシは非常に人見知りで「1%~」でジョンファさんと共演したにも関わらず、あまり会話もなかったそうです。

Jasming said...

きぃくんへ♪

早速のコメントに早速のお返事です~笑
こちらこそありがとうございました。

シュリは南北分裂を扱った作品として、メッセージ性ももちろんありますが、観客を動員できるブロックバスター・アクションラブストーリー、良質の娯楽作品だと思います。銃撃・乱闘シーンがお好きかどうか、でもお奨めできる映画です。

ドンウォンシもジョンファさんも人見知りとは、1%の監督さんは大変でしたね(笑)こういうエピソードを知るとちょっと見てみたくなりますわ。