2010-03-19
《霜花店》特筆メモ=撮影地
《霜花店》の撮影地についてですが、先ずは日本語版プログラムの解説文より~
◆76ウォンの製作費、50,000㎞の撮影距離◆
【 朝鮮時代に比べて文化遺産が少ない高麗時代。
その時代を再現するために、76ウォンの製作費をかけ、スタッフは全国をロケハンして回った。
撮影のために移動した距離は実に、50,000㎞以上。
大田、全州、竜仁、扶安などのオープンセットや、智異山のふもとにある華厳寺、丹陽の斗山滑空場、栄州の紹修書院、祝霊山など全土で撮影が行われた。】
*ブログに既掲載の記事からの抜粋です~
◆南漢江(ナムハンガン)葦畑、映画撮影場で脚光◆
ー 去る7月《 霜花店 》を始め、映画撮影順次計画 ー
映画撮影場で脚光を浴びている、丹陽郡(タニャングン)サビョン里からヒャンサン里まで12kmに達する広大な葦畑湖畔の銀色の波を演出している南漢江(ナムハンガン)葦畑が、週末の外出客らの人気に続きドラマと映画撮影場で活用されて話題を集めている。
丹陽郡のサビョン里からヒャンサン里にかけて約12kmに達する南漢江の葦畑は、去る(2008年)6月SBSドラマ《 イルジメ 》を録画したし、7月には人気俳優チョ・インソン主演の映画《 霜花店 》が撮影されて、来月(12月)封切りを控えている。
ここに映画関係者たちの噂が広がり、今月もおよそ二編の映画がここで撮影計画されるなど、汚されていない自然風景を映像に写そうとする映画関係者らの足が列をなしている。
南漢江上流地域に位置した葦畑は四季千変万化する風景を呈し、人為的毀損が殆どなく自然に群落を成しているのが特徴である。
特に秋季ならば銀色の葦の饗宴に色々な紅葉で染まった奇岩怪石の景観が加わり、新しい秋の旅行地として脚光を浴びている(後略~~)
[ 2008-11-05 18:42:20 ]
http://www.inews365.com/news/article.html?no=52745
上の記事写真は秋=11月で感じが違いますが、夏場の葦が生い茂っている頃というと、例えば下のシーンとかでしょうか、当たらずともこうゆう想像は楽しいです♪
*もうひとつ掲載済みの記事より~少々長いのですが、ロケ地探しの御苦労がしのばれます。
◆[遂に捜し出した風景]王が遊ぶ絶壁は立入禁止です~◆
ー キム・サッカ(=김삿갓・19世紀の有名な放浪詩人)の足を13年間捉えたという《 霜花店 》のミョンシム亭、まさにそこ ー
2007年12月、冬色が濃くなった頃、1つの映画社から電話があった。史劇映画を準備中なのだが場所を1-2ケ所だけ捜してくれれば良いという、とても簡単な内容の電話だった。映画はチョ・インソン、チュ・ジンモ主演の《 霜花店 》だと言った。「監督様はどなたですか?」と尋ねた。《 マルチュク青春通り 》と《 卑劣な街 》のユ・ハ監督様だそうだ。する事に決めた。のめるようではなかった。そのようにして 1年前の冬、私は《霜花店》のロケを担当することになった。
ロケチームの主要任務はただ一つだった。捜さなければならない場所は何箇所かあったが、スケールの面から見ようとすると断然圧巻は <ミョンシム亭>を見付けることだった。劇中で王(チュ・ジンモ)は故郷を偲ぶ王妃の寂しい心を慰めるために、ホンニム(チョ・インソン)を含む少数の護衛武士と側近を同行し、王室専用の外出場所である<ミョンシム亭>に外遊する。ここは外部と断絶され、一般人がむやみに入って来ることができない場所であり、湖が見える緩やかな傾斜の草原である。平地は浅い草や芝生に覆われ、王室で管理する領地であるのが分かる。また手前に崖か水がなければならなかった。刺客が水中または崖の下で身を隠しているが、一瞬空中に迸って虚空を割いて王を襲撃しなければならなかったからだ。
ー 全南(チョンナム)和順(ファスン)のどこかに相応しい絶景が・・・ ー
捜さなければならない場所が一ヶ所だけなので甘く見て始めた仕事が、いよいよ迷宮に落ちこんだ。時代背景が高麗末期だったので、よく知られた観光地は除外された。更に、嘆声が出るほどに素敵な所と言っても、クレーンを含めた10余台の大型装備車が入って行かれない所であるなら、撮影することができない。あれこれ計算して見ると、京畿道周辺には初めから映像の可能な所はなかった。
結局江原道を経て、忠清道、全羅道に向けてロケマネージャーたちが四方に散らばった。山頂で開場準備中のゴルフ場もハンティングしたが、監督様の目には 「秘境」はなく、索莫たる冬山が見えるだけであった。夏であった場合「ウヮ~!」と素晴らしい東江の素敵な川沿いも、横城湖が見下ろされる草地も、空を突く松林の青嶺浦も、小白山脈の尾根を見下ろす絶景のゴルフ場もお見せしたが、監督様は一様に不相応と反応された。
我が国がどのような国なのか。全国民の誰もが携帯電話のカメラで武装し、Northfaceを軍服のように着込んで、まるでスパイのように全国津々浦々の山と谷、尾根、原野、岩の写真を撮り立てた後、ブログやミニホームページに貼りつける IT 大国ではないか。一言で言えば一般人が行かない所はないし、撮れない絶景がないということだ。それ程既にすべての所が全天下に赤裸裸に露出されているというのが、私たちとしては最大のジレンマであった。
ハンティングを始めてから一週間をふいにする事件が起こってしまった。江原道旌善でハンティングに行った車が雪道で滑ったため、中央線を越えて対向して来た車と正面衝突したのだ。不幸中の幸いで多くの怪我人はなかったが、職員が駆った車と相手の車は廃車処理をしなければならない大型事故だった。職員は一週間入院治療をしており、中央線侵犯過失適用で罰金 200万ウォンを支払った。戦列を整えてまたハンティングを始め、全国を噂をたよりに捜したあげく偶然、全南和順のどこかに、一般人の出入りが規制されている「本当にふさわしい絶景」があるという情報を手に入れた。検索してインターネットで写真一枚をやっと捜し出したが、まさに私たちが捜していた天下の絶景だ。私も一度も見た事がない所だった.
ー 上水道保護区域接近禁止・・・全南映像委員会に SOS ー
その場所は赤味の絶壁だった。長さは 7kmに至り、垂直に聳える 100mの赤い断崖がまるで仙境に取り囲まれた天地を連想させた。昔の先人たちは、ここを揚子江の黄州赤壁に劣らないと言った。尚、この景色がどんなに良かったのか、放浪の詩人キムサッカ(金笠 / 김삿갓)として有名なキム・ヨンビョンもここに足を止めて、 13年の間幾多の詩と文を残したと言う。私は安堵のため息をついた。しかし肝心の試練は、その時点から始まった。
ここは上水道保護区域だったので、一切の立ち入りを禁ずる所だったのだ。映画の撮影許可を問い合わせると当然 「だめだ」と言う言葉が帰って来た。数十万人に与える上水源保護区域内での映画撮影に許可を与えることができないのは、正直な論理だった。結局私たちは、全南映像委員会に救援要請をした。その地域の映像委が助けることがはるかに良かった。撮影で上水源が汚染しないという内容を文書資料で証明し、撮影計画書を提出するなど撮影と上水源毀損は別ということを、すべての資料を動員して説得した。こうした苦労の雨垂れが徐々に石を貫いていった。撮影の申請をしてから正確に一ヶ月半月ぶりに連絡を受けた。悲壮な心で夜明けの道を走って行った。それぞれ異なる3カ所の担当者に会って、全く同じ話を録音機のようにやってのけた。それでも本人は許可権がないから、他の担当者に会いなさいということだ。車を走らせ駐車することで、管理現場、事務室を捜し回って粘り強く説得し、最後にようやく撮影許可を受けた。一切の調理行為やごみ投棄、水質汚染の原因となる行為をしないという覚書きを書いたりしたが、それでも奇蹟に違いなかった。
P.S. 外部の出入りを一切禁ずる所であるからと、具体的な地域を明らかにすることができないのは惜しい。たとえ地名を明らかにしなくても、ここが有名になることを口を極めて憂慮なさったのたが、水源管理事務所の所長様はこの文を見て血圧で倒れるかも知れない。世の中に公開するなと繰り返しねんごろに仰有ったが・・・。所長様、申し訳ございません。しかし隠しておくにはあまりに美しい所でした。
[ 文: キム・テヨン(ロケプラス代表) 2009.01.07]
http://www.cine21.com/Article/article_view.php?mm=001003002&article_id=54595
キム・サッカについての本
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/1324273/
というわけで、全羅南道の和順が、《 霜花店 》の王・王妃一行が逆賊に襲撃された野遊びの場面の撮影地ということでしたが、和順の<支石墓石>はユネスコ世界遺産だそうで、機会がありましたらいつか行ってみたいと思いました☆☆また韓国の方のブログに、和順が美しく紹介されておりました。
和順 →☆
&この↓メイキング動画にはミョンシム亭での撮影風景が写っておりましたので。
*最後にもうひとつ~~既に2回も掲載した全州撮影所の動画ですが、今頃になって冒頭の<お布団の撮影場面>が、本編のどのシーンか特定できました~☆
は~い、ホンニムが、襲撃を受けた逆賊を調査すべく碧蘭渡に行くも、王妃様とのことを思い出して悶々として眠れなかった場面、でした~王室のお布団にしてはちょっと、でしたものね。
尚、リハーサルと思われる上の動画の中で泣いている子どもの場面がありましたが、これは割愛されたホンニムの幼少時の場面らしく、たとえば火事で孤児になって王様の下にに引き取られたとか(とこれは妄想)。
オマケですが↓これもどこかの<秘境>で撮影されたのかもです。
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