2009-03-20

ピカソとクレーの生きた時代




久し振りに美術展に行ってまいりました~於/渋谷・午後遅め・3/19

会期末でしたがさほどの混雑ではありませんでした。

     パブロ・ピカソ《鏡の前の女》とパウル・クレー《リズミカルな森のラクダ》↑

ドイツ、デュッセルドルフのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の改修工事=休館に伴い実現した、23作家による57点の作品からなる本展は、2ヶ月半以上の長い会期から推察できるように、見応えのある質の高い内容でした。

展示は美術史の流れに沿った4つのセクションで構成されており、[第1章 表現主義的傾向の展開]ではスーチンの《雉のある生物》やグロスの《恋わずらい》、ベックマンの《夜》が図抜けて強烈、シャガールのユダヤ教のシンボルが描かれた《祝祭日》が描法的にもモチーフ的にも珍しく、マルクの《3匹の猫》はいつものマルクならではの強い色彩のコントラストが魅力的な動物画でしたが、中央の躍動的な猫がちょっと我が家のパールに似ておりました。


[第2章 キュビズム的傾向の展開]ではピカソの6点がやはり出色でしたが、ブラックの《果物皿と瓶、マンドリンのある静物》のシックでデリケートな感じが自分的には好みで、ポストカードになっていなかったのが残念でした。

[第3章 シュルレアリスム的傾向の展開]では大好きなマグリットが3点、そのうちの《とてつもない日々》を、とてつもないと言う程ではないですけれど良いと思ったのですがこれもポストカードなし、「マックス・エルンストはインコの亡くなった日に妹が生まれたことから鳥と人を混同するようになった」という解説を読んで彼の作品を観てナルホドと思いましたが(他の作品もすごい)、本展のキャプションの解説文は長さと詳しさの加減が程良くて、大変参考になりました。














[第4章 カンディンスキーとクレーの展開]はドローネー1点、カンディンスキー3点、クレーがデッサン等含めて27点からなり、このコレクションの基礎となったクレーのコーナーでしたが、カンディンスキーは今回のような小品でも色彩の交響曲を感じさせ、対するクレーは繊細なミニマルミュージック、どちらも時と場合によって必要なものですけれど、今はブラームスの交響曲第3番がいつも頭のなかで鳴っている身ですので(もちろん'霜花店')、カンディンスキーの方が数は少なくとも印象が強かったといえます、けれど、クレーの作品はいつ見てもデリカシーに富んでいて感じが良く、その数からしても本展の主役であると思いました。

今回はカタログはパス、ポストカードもほしいものがカード化されておりませんでしたので、以前同タイプのものを買って意外に便利だった小判の、クレーの《直角になろうとする、茶色の△》柄のクリアファイルを買いましたが、葉書サイズのお写真などを仕舞っておくのに早速役立っております。


















Bunkamura ザ・ミュージアムへはエスカレーターで地下に降りて行くのですが、降り際に下の景色を見て、帰りには絶対に此処のカフェ・ドゥマゴで何か食べようと考えておりました。


帰りにいただいたものですが、メニューを見るなり何も考えずに即↓これを頼みました。


はい、ハンガリー料理<グーラッシュ>です、ジェミン渾身のお料理ですね。


カフェ・ドゥマゴのオープンエアのテーブルは一人でも楽しく、傍らのお花も綺麗でした。





2 comments:

Anonymous said...

Bunkamuraって舞台があるのだと思ってたら絵の展示なんかもやっているんですね。

グーラッシュ美味しそうですね。
レトルトでしか食べたことないので、そのうち作り方調べて作ってみようと思ってます。
具を大きめにすると美味しそうですよね。
でも子供がいるので小さめにしないと食べられない・・・(;;)

Jasming said...

きぃくんへ♪

Bunkamuraは文字通りの文化系施設で、美術館も併設してます、企画は割といいですよ。

グーラッシュはジェミンならずとも好きな食べ物です。
これはスープの味も楽しめますから、具は小さくてもよいと思いますよ・お肉を柔らかく煮込むといいかもです。