【 舟越桂 夏の邸宅 】展について、延ばし延ばしで書くのが今頃になりましたが、会期最終日の9月23日に行ってまいりました。
クスノキを用いた現代具象木彫の第一人者、舟越桂氏はヤスミンが大好きな作家ですが、東京都庭園美術館=旧朝香の宮邸という本展の展示空間は、ホワイトキューブの美術館とはまた別の雅な趣がとても佳い感じで、アールデコ様式の小室に1、2点、という展示方式により、氏の作品は一層魅力を増して見えました。
緑豊かな旧朝香の宮邸=東京都庭園美術館です。
左側には広い庭園、おいしい空気をいっぱい吸ったりして~
以下、初期より現在までの舟越桂氏のいくつかの代表作品です。
<冬の本><風をためて>
<冬の会話>
<言葉をつかむ手>
<私の中の緑の湖><見晴らし台のスフィンクス>
<遠い手のスフィンクス><森に浮くスフィンクス>
舟越氏の作品にはどれも木の持つ清々しさと独特の清涼感があり、クスノキの香りが未だ感じられるよう・・・それらが作り出す作品空間は落ち着いたなんとも言えない静けさを漂わせて、美術館歩きのあの疲労感が全く残らないのですが、それは単に展示作品が少ないからというような即物的なことではなく、もっと精神的なものによるのが舟越氏の作品の特徴、と言ってよいのかもしれません。
彫刻の他にドローイングや版画多数、また会場では《言葉をつかむ手》の制作過程などが含まれるドキュメンタリービデオも放映されていて、舟越氏の考えや制作法の知られる貴重な機会が得られました。
本展で特筆すべきは<スフィンクス・シリーズ>の出現 !! 中でも圧倒的だったのが両性具有の《森に浮くスフィンクス》(◎です)で、 舟越桂氏の新たなる果敢な挑戦と言われるスフィンクス=アンドロギュノスのその量感、底知れぬ厚みには、氏のこれまでの足跡や心血が詰まっているかのようで、とても素晴らしいとヤスミンは感じました。
さて、ここでインソン君の登場ですが、インソン君も《霜花店》で新たなる果敢な挑戦をしている真っ最中、、、そして小さな頭部、高い鼻梁、円筒形の長い首、少し下がった肩、広々とした背中など、インソン君は舟越氏の作品そのものではありませぬか、ヤスミンは全くもってインソン君を世田谷の舟越桂氏のアトリエに連れてゆきたいくらいです。
因みに、以前東京都現代美術館内をひょこひょこ歩いておられたところを目敏く見付けたヤスミンに、気易くサインで応じてくださるような、舟越氏は親しみやすい気さくな感じの方なのでした。
<舟越桂氏の自刻像とその時のサイン>
さてさて、どのインソン君にしたものでしょう、どれも良いようなものですけれど。
この感じとか~~
このところのインソン君、かなりの程度で中性的にて、アンドロギュノスとは申しませんが相当入り込んでいるご様子に、ヤスミン的には非常に期待いたしてしまう次第、です~
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