2009-10-26

木浦とマリン


日々の生活と同じく韓流も他力本願している私、この度も‘なにげに情報通の楽しいおともだち’と‘なんでも持っている優しいおともだち’のお世話で2本の韓国映画を観せていただきましたが、どちらもチョ・ジェヒョンシが出演する暴力団系の作品でした。

《木浦は港だ》
  監督:キム・ジフン
  出演:チャ・インピョ  チョ・ジェヒョン
  封切り:2004年2月20日


現場ではまるで役立たずの頭脳派刑事(ジェヒョンシ)が麻薬捜査で木浦を仕切るスンギ組に潜入(するための関門であるドタバタも韓国コメディらしくて見ものかも・かなりエゲツないですけど)、指揮を執る女検事らと共に捜査を進めるのですが、このスンギ組の親分(チャ・インピョシ)がチョーステキなのです~

=ふた昔くらい前の二枚目さんでソン・スンホンシなどにこの系譜が受け継がれているようにも思いますが、木浦訛りも著しいこの親分は木浦に生きることを誇りとし、何が極道たるかを知った男気ある御仁にして、お仕事の後はホームシアターで映画(猟奇的な彼女とか)を観て浸るのが趣味という魅力的な人物で、ルックスの古めかしさも含めて私はこの親分がすっかり好きになってしまいました。

ですのでこの親分が女検事さんに一目惚れをして猛アタック、ハッピーエンドのラスト場面ではお子まで連れて彼女と映ったりして、映画と現実の区別も忘れてそれは大層羨ましく見えたのでした。

チョ・ジェヒョンシは《ピアノ》のハン・オッカンとかぶる感じもあるヤクザさんとか刑事さんとか変わらぬ芸達者ぶりですが、結局のところ私同様、スンギ組親分の人柄に惚れ込んでしまって(親分も刑事さんに惚れ込むのですが→それによって舎弟No1との抗争が始まる)、刑事から木浦ヤクザに転職、ミイラ取りがミイラになったとさ、のお話でした。

それから《春の日》のビヤン島でコ・ヒョンジョンさんを想う(=インソン君をうとましく思う)パク・チョルミンシがオフザケ役で健闘していて、韓国俳優さんの‘なんでも演ってやるぞ’の姿勢をすごいなと思いました。
http://koreaenta.exblog.jp/6821524/

あと、チャ・インピョシのことをちょっとお調べしましたらなかなかのインテリシなのですね、他の映画を拝見する機会がいつあるかわかりませんが、韓国俳優さんの奥深さなどを感じましたし、彼をもってしてこの映画をオススメ映画といたします。とても面白かったです。


《マリンボーイ》
  監督:ユン・ジョンソク
  出演:キム・ガンウ、チョ・ジェヒョン、パク・シヨン
  封切り:2009年2月5日


《霜花店》が公開される頃この映画の記事を見かけたことがあり、タイトルから健康的な海洋映画と思っておりましたらあにはからんや、実際はダークな麻薬犯罪組織のお話で、‘マリンボーイ’とは体内に麻薬を仕込んで海中を渡る麻薬運び人、生きては戻れぬそういうお仕事の人のことでした。

国家代表の水泳選手が賭博で大借金をし、それを帳消しにするからと釜山の麻薬犯罪組織のカン社長(チョ・ジェヒョンシ=《ピアノ》に比べかなりクラスがアッパーな暴力団、初老・上品系)から麻薬を日本(福岡よ)に運ぶ仕事を請け負うのですが、このマリンボーイ役のキム・ガンウシはサンウさんを吉川晃司君や新庄選手でアレンジしたような外貌で、ちょっと軽いかんじがこの映画のマリンボーイ役に合致、と思いました。

この二人に社長の愛人パク・シヨンさん+元麻薬取締班班長がからんで欲望と策略渦巻く怖い世界が展開するのですが、いろいろあった末にジェヒョンシが《ピアノ》とは異種の父性愛的心情で恋仲になったシヨンさんとボーイを助け逃がすのです~けど~すでにシヨンさんはヤク中の身であるからして、大金および海中に沈んでいた大量の麻薬を手にした若い二人の将来やいかに、、、トロピカルなリゾート地の陽光が眩しすぎて行く末の不安を覚えさせるエンディング、でありました。

ところで映画‘マリンボーイ’とは別に、正真正銘の国家代表=オリンピック・水泳金メダルのパク・テヨン選手(TVでも観たことあります)にも‘マリンボーイ’という呼称があるため、一部に混乱を来たしているという事実があるそうで、例えば下のこの映画の履歴関連のURLの中にもテヨン選手の記事が混在していたり、、、真逆のイメージだけに関係者にとっては頭の痛いことなのでは、と余計な心配など。
http://contents.innolife.net/listm.php?ac_id=7&ai_id=10600
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=103443&servcode=700§code=730

というわけで元麻薬捜査班班長=犬鼻シのすごく怖い顔とパク・シヨンさんのいや増す超可塑的な横顔と麻薬を隠し運ぶ具体的な方法などが印象に残ったスリル感ある映画でしたが、M.モンローを思い出させるシヨンさんの歌声はちょっと魅力的、あとは日本語が出てきたり(ジェヒョンシの日本語も聞けますが、歌手の白竜さんも出演)、若い二人の濡れ場も話題になったそうで(でも《霜花店》を知っている私共としては問題外)、チョ・ジェヒョンシの演技に安定感を感じました。

以上、親切なおともだちのお蔭でこの度はインソン君ゆかりのチョ・ジェヒョンシの新旧2作、贅沢にもコメディ系とシリアス系両方を楽しませていただきました、いつも本当に有難うございます♪

今日のインソン君につきましてはパク・シヨンさんとの組み合わせは割愛して、《学校3》のチョ先生(+やっぱ外せないハン・オッカン)にてこの場をしのがせていただきマス。


そしてマニエリスムの画中人物のような《学校3》の細長~~いソクチュ。




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2 comments:

きぃくん said...

インピョシ気に入られましたか。
木浦は前半はうわ~えげつない!と思うようなシーンもありましたが、後半のチャ・インピョがとても面白く好感が持てました。(娘も後半のインピョシが好きです)
プライベートでも仲良く、共演も多いみたいですね。
私は「ピアノ」でジェヒョンシを俳優として興味を持ちましたので色々見たいと思いつつ木浦くらいです。あ、あと「チェオク」見てたらハ・ジウォンシの聡明な父親役でちらっと出てました。
地上波の「ニューハート」を録画したまま全く見てない状態です。
「マリンボーイ」は初耳です。
「悪い男」というのに興味があります。主役なのにセリフが一言しかないとか。
又面白い作品がありましたらレビューお願いします。

Jasming said...

きぃくんへ♪

お返事が遅れまして失礼いたしました。
木浦のチャ・インピョシ、素敵ですよね☆
御陰様で自分では探せないような面白い作品を楽しませていただきました、ありがとうございました。
チョ・ジェヒョンシは最近新作のポスターのようなものでお見かけしましたけれど、次々と御活躍でハン家もご安泰のことと思います・笑
韓国の作品は映画もドラマも面白いですね、韓流の宝庫といって過言でない私の積ん読状態のDVDですが、なかなかレビューにまで至らず申し訳なく思っております。
また良い作品がありましたらお教えください、一生懸命観たいと思います。