《霜花店》のレビューⅩⅣ

久し振りの《霜花店》レビューです、が、ネタバレ系です～

◆三種類欲望が交差するまさにその地点,'霜花店'◆



[MD時事]'霜花店'
監督ユ・ハ/撮影チェ・ヒョンキ/照明ユン・チヒョン/音楽キム・チュンソク/美術キム・キチョル/主演チョ・インソン チュ・ジンモ ソン・ジヒョ/ランニングタイム133分/観覧等級18歳観覧可/12月30日封切り

元国の力強い権威が全国を支配した高麗末期,王(チュ・ジンモ)は花美男で成り立った護衛部隊乾竜衛を作る.武功がすぐれて乾竜衛の親分である総管を引き受けたホングリム(チョ・インソン)は顔つきまでずば抜けて王の愛を独り占めする.しかし二人の愛は長続きしない.院（元）は王の後継者がいないということを理由に高麗王室を圧迫して,ここに負担を感じた王はホングリムと王后(ソン・ジヒョ)とが関係を結ぶようにして王世子を生ませようと思う.ホングリムは王后と性関係を結びながら異性愛を得ようとする者としての自分を見つけて徐々に王の身幅から脱して王后の胸に入って行こうと思う.

ユ・ハ監督の映画'霜花店'の三人の主人公の欲望はそれぞれ違う.この三種類欲望が交差するまさにその地点で映画の火元は急速に高くなって平穏だった王室にビバラム（風雨）が吹いて遂に破局で走り上げる.話を引っ張って行く三人の人物,ホングリムと王,王妃は皆自分たちの欲望を愛と言う名前で包装するが外殻を開けてみると各々他の欲望がとぐろを巻いている.

ホングリムの欲望は肉欲の充足だ.王の身幅で自分のアイデンティティが分からなくて暮して来たホングリムは今はアイデンティティを悟ってしかも目覚めた思春期の少年のように自分の地位と社会的責務を忘れて王后との肉体的関係に落ちこむ.一方王の欲望は所有欲に近く見える.肉欲とは違う話だ.もし王がホングリムとの肉体的関係だけ望んだらホングリムを去勢する事はなかったはずだ.彼を去勢しながらも自分のそばに置こうと思ったことはホングリムを王后に奪われたくない所有欲のためだ.

これらと違い王后の欲望は異性間の愛に一番近い.命がかかった状況でもホングリムを守ろうと思って宮廷からこっそり逃亡してどこかで二人一緒に住もうと言う.遠い国高麗まで婚家に入って外皮だけ王后だ,人質のようにつかまって女としてのアイデンティティさえなかった彼女がホングリムによって一国の国母より一男の女になるのがもっと幸せかも知れないという悟りを得た地点だ.


'霜花店'の最大の魅力はこの三種類欲望が一つで交差する地点にある.ユ・ハ監督はそれぞれ行き違いながら衝突するこの欲望たちを一つのサラダボウルに盛っておいしそうにもたらした.ただある部分はソースがとても濃くて他の部分は薄い.特に王の嫉妬心が炎炎と燃えあがって葛藤が本格化された以後は大層さっぱりしなくなる.

［マイデイリー 강지훈記者 2009-02-22 09:51:56］
http://www.mydaily.co.kr/news/read.html?newsid=200902220927541127&ext=na